プリント 印刷する

クリエイター:筆文字Salon華尚(平野牧美) 書道家

012_1.jpg

筆文字Salon 華尚(かしょう) 書道家

「自己の書体を編み出すことです。己の書体には字の持つメッセージ力に加えて書家のエネルギーと魂がこもってからこそ、書く人も見る人も生命力を感じるのです。生命力を感じさせる字を書く事が、書家の到達点のひとつではないかと思うんです」

作品世界のキーワード

心豊かなライフスタイルを筆文字で。

作品一覧/works

写真をクリックすると、該当作品のページへジャンプします。

012_0001-1m.jpg 012_0002-1m.jpg 012_0003-1m.jpg
012_0004-1-160.jpg 012_0005-1-160.jpg 012_0006-1-160.jpg
012_0007-1-160.jpg 012_0008-1-160.jpg 012_0009-1-160.jpg
012_0010-1-160.jpg 012_0011-1-160.jpg noimage-160.jpg
     

自己紹介

6歳より書道を始める。師範取得後、更に漢字文化、古代文字、日本伝統のかな文字などに魅了される。
それらの文化を研究していくうちに、壮大なるロマンを感じ、生命エネルギーを文字からもらう。
書家として歴史ある文字文化を伝え継承していくことが重要だと思い、
書道教室や作品を通して伝道していくことを発心し書道サロンを設立。
サロンでは、古典書道の教育とともに、生きた文化として普段のライフスタイルに活用できる幅広い
書道レッスン(お礼状やインテリア書など)と、筆文字や押し花などを使ったコラボ作品などの
依頼を受けている。コラボ作品は、お祝いやウェディングボードとして喜ばれている。

HP 制作中   ブログ http://ameblo.jp/hamoji-fude-moji

経歴

東京都日野市文化祭 特選
全日本書芸文化院 師範
全日本書芸文化院展 特選
日本書道美術院展 入選
東京都銀座画廊美術館 葆秋会展に出展
池袋コミュニティカレッジにて商業書道を専攻
華尚書道サロン設立 主催

クリエイター x ウッテリエ インタビュー

地の花と書の華が一体となるとき

「誰でもきれいな字は書けます」

書道家の華尚(かしょう)こと平野牧美(ひらのまきみ)さんはそう語りながら、小筆をとって「辶」“シンニョウ”を美しく書いた。そして辶の文字の構造をタテに3分割する細い線を引き、左の“へん”のにょろにょろの部分を四角く囲んだ。「へんは飛び出しちゃいけません。飛び出すと文字としてバランスが悪くなります」。

012_2.jpg シンニョウは右に折れ左に折れながら、にょろりと降りてゆき、いったん静止で方向転換、すっと右に流れる文字だ。バランスがやっかいものだ。それが華尚さんの手にかかると、美しい姿勢でにょろりが収まり、伸びやかな足どりでシンニョウが歩いてゆく。そういえばシンニョウの語源は“歩く”という意味なのである。

華尚さんの書道家への道、まさに“辶”のようだ。「辶」の“へん部”のようなくねくね道があった。古典文化を学び、古典文字を極めて師範を取得した。漢字だけではなく、かな文字もペン字もトータルでマスターした。そして『押し花』との“出会い”から、「辶」の“脚部”のように、デザイン書道への道を伸びやかに拓いてきた。

【“季節の押し花展”をきっかけに】

陶芸家、書家、声楽家を輩出したアート系の家系に生まれた華尚さん、母はオートクチュール縫製もしていた。だから書道を習うのも自然のなりゆき。6歳、小学校への入学と同時に地元の先生についた。先生からは書くことだけでなく漢字の奥深さ、古典のおもしろさを学んできた。結婚後も書道は続け、師範をとって生徒に教えたいとも思うようになった。

古典書道は続けたい。だがそれ一本でいいのか?という疑問もあった。なぜなら世の中が書道からデザイン書道や筆文字に流れていたからだ。パソコンがますます普及し、グラフィックデザインにも漢字が増えていた。そんな思いが募っていた5年前、『季節の押し花展』があった。
実家の母は縫製の仕事をやめたあと、押し花講師の資格を取得した。美しい花を求めて花の栽培まで手がけるようになり、いつしか展示会を開くようになった。

012_3.jpg そして『四季の押し花展』でのこと。母が「展示会の玄関に飾る看板、書で書いてくれない」というのだ。華尚さんは当初やる気もなく、試しに半切に書いてみた字を渡した。すると本番の書はこれからというのに、母はその半紙に押し花をどんどん貼ってゆくのだった。それを会場へ持ち込んだ。展示会がその看板で華やかになり、会場に来た方からの問い合わせが殺到した。2003年のことだ。(左の写真は当時制作したときの写真)

012_4.jpg すると「この案内が欲しい!」という声が聞こえてきた。「押し花の書のカードやボードをつくって」という声が寄せられきた。華尚さんは母から押し花を習い、制作を始めた。
最初の頃は無料で差し上げていたが、試しに値段をつけてみると受注ができるようになった。押し花がきっかけになって“プロ”への道が拓けた。

【トータルなデザイン書道家へ】

それから漢字だけでなく、かな文字もペン字もトップクラスの先生についてマスターした。トータルで書けてこそプロだという想いからだ。漢字しか書かない書道家さんにもかな文字やペン字を教える。そしてデザイン書道を手がける中で、ある想いが強くなってきた。それは古典書道もデザイン書道も文字なのだから“読めなきゃダメ”というものだ。

「文字は幾何学であり、方程式なんです」

そもそも漢字は△や○や□で意味を表わす。へんやつくりやかんむりがそれぞれ役割をもち、方程式として文字をつくる。どこが全体の何割を占めるか、飛び出してもいいかどうか、紀元前千年前からの篆書(てんしょ)を始めとする漢字の長い歴史の中での決まりごとがある。書家はそれをきちんと伝えてゆく使命がある。

012_5.jpg だが世の中には“読めないデザイン文字”もたくさんある。グラフィックデザイナーさんにも、“方程式にのっとって崩すデザイン文字”としての漢字をきちんと伝えていきたい。もちろん読めても読めなくても文字世界であることには変わりはない。しょせん文字だって、意味を持たせた記号のようなものだから。だが“読めてこそ想いが伝わる”とも思う。

「読めない文字は美術の世界。文字は読めてこそ文字の意味を持つものだと思うんです。美術の舞台と文字の舞台は違います。私は美術の世界ではなく文字の世界を演出したい」 
それこそが真のデザイン書道だという想いがある。

デザイナーや書道家らプロへ指導に加えて、子どもたちにも書を教える。徹底した少数レッスンで大人でも子どもでも1度に3名までとしている。子どもたちに教えることは書だけではない。「手を汚さない」「部屋を汚さない」といった作法も重視。加えて“漢字ひと文字の贈りもの” を指導する。ご両親に感謝の気持ちをこめて、年始に干支の一文字を色紙に書いて贈る、暑中見舞いは夏休みご祖父母さまに会うときにお手持ちにする。いわば心の作法のレッスンまでもしている。さらに教室では中国の歴史まで語るので、書・作法・歴史のレッスンでお得ですよと笑う。

【書家の究極の目的】

「郷さん、書家の究極の目的ってなんだかわかりますか?」と華尚さん。自己判読さえむつかしいインタビューのメモを見て、そんな質問には答えられないよ、と思っていると彼女はことばを継いだ。

012_6.jpg 「自己の書体を編み出すことです。己の書体には字の持つメッセージ力に加えて書家のエネルギーと魂がこもってからこそ、書く人も見る人も生命力を感じるのです。生命力を感じさせる字を書く事が、書家の到達点のひとつではないかと思うんです」。

今風に言えばフォントの創作。それには全60巻もある『中国法書選』のような手本のマスターが必要。1年1冊として60年。長い道のりだ。その道のりを歩きながら、誰もが普段の生活の中で文字を楽しく書くことを広める。それが筆、墨、書を生きた日本文化として伝えていくことだ。

母から伝えられた押し花に使う花もまた“自己のもの”である。表現のために自宅で時間をかけて栽培されたもの。あるいは野に活きる草を選んで摘んでくる。店舗で買ってきたものでは、生命力が伝わらないからだ。それをプロである母や自分の手で押す。地の花と書の華(はな)がそこで一体となる。

(2008年12月10日 uttelier G)

3つの質問

クリエイターになるための最大の投資は?
時間と人脈。
作品制作でこだわっていることは?
真心。
スランプになったときはどうする?
古典書を無心に書く。自分がやるべきものが見えてくる。

特別注文について

書道家の華尚は、商業的筆文字、押し花とのコラボ作品、ウェディングボードなどの特別注文を承ります。

【商業的筆文字】
お品書きから店舗の看板やロゴ、企業ロゴや印刷物など
商業系の筆文字制作をお受けいたします。
漢字・ひらがななど文字や文字体のご要望、媒体、事業の
内容などご要望をお寄せください。

【押し花と書のコラボレーション】
書と押し花の華やかなコラボ作品をお創りいたします。
パーティやイベント、展示会の看板に。
結婚式のウェディング・ボードや銀婚式、金婚式の思い出に。
押し花は永年変色しない加工が可能です。
用途やサイズなどご要望をお寄せください。

次の「クリエイターにリクエストする」からご要望をお寄せください。

クリエイターにリクエストする