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クリエイター:平田美記/アート書

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平田美記 アート書
Miki Hirata / Art Calligraphy

「自分の想いをゆっくりでいいからカタチにしていこう。今までの作品も育ててあげよう。時間を塗りつぶすのはもうやめよう、そう考えたんです」

 

作品世界のキーワード/Keyword of Works

墨と紙と文字の調和。
Hamoji/Harmony of Moji

作品一覧/works

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Click to Miki Hirata's works.

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自己紹介/profile

本格的書道家を目指していました。(笑
その思いから古典書を学び始めいろいろと進むうちに芽生えてきた
違和感を感じながら歩んできて
私のやりたかった事って?書道家って?という疑念と葛藤しながら
辿り着いた道がアート書という今のhamoJI(墨・調和・ぬくもり)と
いう形でした。

文字を自由にアートする。

書道という固定観念を捨て決まりを拭い捨てる事で、
墨モヨウであったり、文字であったり
自分自身が自由に書ける喜びを得た気がします。
これから先も更なる自由な表現を求めて書き続けていると思います。

Initially I try to be a authentic calligrapher. While I studied the classic calligraphy and went along its way of manner, I sensed somewhat out of place with it. What should i do? What are calligraphers to be?
Then I reached "art calligraphy" I call it HamoJI - harmony of moji.
Do the Moji Art at liberty.
I threw away the fixed thought in calligraphy and the manner in calligraphy. I feel I am given joy to draw sometimes Sumi Moyo or Japanese ink pattern, another Moji or words.
I feel I look for the freedom of the Hamoji expression through my calligraphy carrier.

HP http://www.hamoji.net   ブログ http://ameblo.jp/hamoji-fude-moji

経歴/career

1977年 宮崎生まれの東京育ち
1983年 書を習い始める
1999年 書道家を目指し本格的に書の勉強を始める
2006年 アート書道の講師としてワークショップ開催
2007年 hamoJIを開設 書道家ではなくデザイン書道家として活動を始める
2008年 池袋コミュニティカレッジにて商業書道を専攻
2008年 JDCA日本デザイン書道作家協会に入会
2009年 個展、商業文字、インテリアート書など文字を書く活動を続ける
2010年 NYのgallery,銀座にてグループ展などを中心に活動

born in miyazaki and raised in tokyo,
starts study calligraphy in 1983,
makes mind to be a calligrapher in 1999,
started calligraphy workshops teaching Art calligraphy
found hamoJI and works as design calligrapher in 2007,
participates in JDCA-japan design calligrapher’s association in 2008,
individual exhibition, commercial logo creation, interior art,
exhibitions in a gallery in New York and in Ginza, Tokyo.

クリエイター x ウッテリエ インタビュー(2010)

“何もしない”から生まれたアート書

平田美記は走りだした。何もしない時間をつくりだすために、夜に向かって走り出した。

夜空には生命が満ちていた。星は時ごとに日ごとに動いているし、月も日ごとにシルエットを変える。これ以上はへこめないぞという弧形まで達すると、翌夜から反転して太りだす。まばたく星にもどっしりする月にも生命があふれていた。

c010-interview-03.jpg走りながら切る風にも、季節の鼓動があった。夏が終わり秋が宿ると金木犀が香り、秋から冬へ風がつんと冷たくなると銀杏の匂いがやってきた。走る以外何もしない時間、好きな文字を考える心の余裕が生まれた。

走り始めたのは2009年8月下旬。ある一文字をずっと心にとめながら、12月初旬までほとんど文字は書かなかった。それは新しい平田美記を生み出すための孵化期間。09年夏から2010年冬への平田美記の変貌は、走ることから生まれた。

【寂しさを紛らわすために】

「いつも何かをやっている子どもでしたね。何かをしていれば、自分に向き合う必要がない、心の空白に向き合う必要がないから」 自分の幼少時代を振り返り、平田さんはこう言う。
「空白とは何ですか?」
少し考えてから平田さんは言った。「ひとりで寂しかったから」

c010-interview-02.jpg ひとり娘。たくさんかまわれて育てられた。だが両親が離婚した。それからひとりになった。

書くこと、読むことはひとりでできた。『闇のパープルアイ』、『王家の紋章』など少女漫画に耽溺した。自分でも漫画も描いた。漫画だけでなく文学も読んだ。6才から学び始めた書も、みんなひとりでできること。何かをして時間を埋めたかった。空白を埋めたかった。

結婚して、子どもが生まれるとますます忙しくなった。時計の針と針の間に何かやることを入れた。文字盤は“やること”で塗りつぶされていた。ますます自分に向き合う時間はとれない。それでいいと思っていた中、最初の転機がやってきた。

【第一の転機】

「結婚して子どもが生まれると女性は保守的になるんですね。それでいいのかと思って」 。

23才のとき、30才の自分が家庭に埋もれて何でもない人になるのが嫌で始めたのが、書道家への道。家庭という“囲い”にあっても、書き続けたい。30才までに書道家になろうと決心した。

子育てしながら、文字の起源を学び直した。篆書、楷書、かな・・・そして臨書(お手本通りに書く)、“本格的な書道家”を目指した。一時間がもったいない。一時間あれば何か書ける。書の練習もできる。書道会派に属して師範をめざす。書展、臨書展など展覧会にも出品。ある意味、書はストレスのはけ口だった。

【第二の転機】

やがてオリジナリティに目覚めた。それは「自由に書く」。

きっかけは“結婚式のウェルカムボード”。書体も表現も、自由な発想で書いた。規範を離脱して描いた。これだ、自分の着想と衝動で書こう。文字は心象表現であり、情景というメッセージでもある。そう気づいたのが、第二の転機だった。

c010-interview-01.jpg 自由に書きたいから生まれたのが、鏡像=“シンメトリー”作品(『花』)、しとしとと雨音が聴こえる作品(『雨』)など、自由時代初期の“一文字”の代表作が生まれた。鑑賞する者の心にじんわりと忍び込み、あるいは“かまいたち”のようにスッと切り込みを入れる。作品として研ぎ澄まされている。だが“自由に書く”うちに疑問も芽生えてきた。

「わたしは書道家なのだろうか?そう名乗れるのだろうか?」

今や小学校6年で師範もいる(今や小学校6年で師範を取得したと言って活動している人もいる)。確かに上手いのかもしれない。だが模倣が上手いのが師範なのだろうか?師範とは師であり範であること。幼い頃、師範を取ったとしても成人で再取得をするのが普通なのは、上手いだけではないからだ。では書道家、書道界とは何だろう?

「書道は書の道って書くじゃないですか。道を教えられる人が師範なんです」

c010-interview-04.jpg 自分は教えるよりも、自由に書きたい。平田さんの想いと規範がぶつかりあった。世間にも同じ衝突がある。大河ドラマの題字で起用される武田双雲や紫舟は、視聴者の書家から“誤字”を書いていると指摘を受けるそうだ。ハネや筆の向きが“お手本”とはちがうと。だが書は人を感動させるものなのに、どうして作法ばかり気にするのか?結局平田さんは、伝統的な書会、書法会をすっぱりやめ、自由な気風のデザイン書道協会だけに所属することにした。究極の問いに答えなくてはならなくなった。

「書で私にできることは何だろう?」 

夜、走りながら自問を繰り返した。そこで作品を書かずに“聴くこと”にした。

【作品を愛するよろこび】

「8月末から12月アタマまで、iPodで音楽を聴きながら走ってたんです」
「どうしてですか?」
「NYの個展のテーマ文字、“歌”を考えるために」

「歌」という一文字を考えるため、iPodで『東京事変』を聴き続けた。それまで書くときに、進んで人の話を聴こうとしなかった。だが今回は、歌というテーマ文字を前にして「人の意見を聴こう」と考えた。

何度となく東京事変のアルバムを聴いてわかったのは、トータルバランスがとれた曲づくりであること。ソロ活動もする椎名林檎ひとりだとアヴァンギャルドすぎる。だが東京事変だとアレンジ、編曲、すべてがいい。聴いていて気持ちがいい。

そう、平田さんはこれまで“椎名林檎”だった。研ぎ澄まされたアート書はアヴァンギャルド。理解してくれる人はいるが、才能が広く受容されるには東京事変が必要なのだ。

c010-interview-05.jpg 彼女にとっての“東京事変は「作品を愛でること」だ。これまでの一文字作品は“産み落として終わり”の孤児、ひとりぼっち。産み落とした後も愛してやらないと、人も愛してくれない。だから3つのパネル作品『黄心樹』『是々非日』『春日傘』。すべて自分の手でパネルから和紙まで手がけた。一文字だけでなく、四文字の季語も題材にするようになったのは、“自分の書がもっと観られたい”と想ったからだろう。

それまでストレスのはけ口だった書が、ゆったりと書けるようになった。作品を創る呪縛から解け、作品を愛するよろこびが訪れた。創作者の春がきた。

「自分の想いをゆっくりでいいからカタチにしていこう。今までの作品も育ててあげよう。時間を塗りつぶすのはもうやめよう、そう考えたんです」 

何もしない時間から生まれること。それはみんなに愛されるアート書である。

(interview & words by uttelier go, March, 2010)

3つの質問

クリエイターになるための最大の投資は?
時間。
作品制作でこだわっていることは?
書きたい事をとことん追求する時間と作品の文字は練習をしない事。
スランプになったときはどうする?
今なら走ります。

平田美記の2009年のウッテリエ×インタビューは“平田美記ポートフォリオ”でお読みいただけます(近日公開)。

特別注文について

デザイン書道家の平田美記は、創作アート書道と商業的筆文字の特別注文を承ります。

【創作アート書道】
“偶発的な表現の墨モヨウ”を描く、筆文字とはちがった“墨アート”です。
出品作品(注文後制作品)を参考にしていただき、どんな場所に表現イメージで
どんな気持ちになれる墨アートを飾りたいか、ご要望をお寄せください。
贈りものなら贈りたい想い、贈られる人のお気持ちなどもお聴かせください。
事業所や店内の装飾用であれば、雰囲気や事業コンセプトなどをお聴かせください。
サイズやフレームなどもご相談ください。

【商業的筆文字】
“デザイン重視の筆文字”です。
企業や店舗のロゴ、商品名やタイトル、印刷物や看板、お品書きなど商業系の
筆文字制作をお受けいたします。
文字や文字体のご要望、媒体、事業の内容などご要望をお寄せください。
心をこめた筆文字を制作いたします。

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