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クリエイター:倉岡未來人/アーティスト

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倉岡未來人/アーティスト

なぜなら、神さまを想う人の心の状態で、神さまは姿を変えるから。人は不安定だし、エゴで自分中心な生き物。それを神さまはお見通しだ。あるがままに心に写ることを描いて、自分のエゴに気づきなさい、受け容れなさい(後略)。

作品世界のキーワード

色や線と遊び、夢を見る。

自己紹介

東京に生まれ、ファッションやスポーツが大好きな僕は、
芸術や文化は見えないけど必要不可欠といつも思っていました。

大学で心理学を学んで、その後ファッション、展覧会や演劇の
プロデュース、色々楽しんで取り組んできました。

趣味も色々で、骨董だったりテニスだったり、ゴルフも始めました。読書も乱読です。

それぞれに宝物があり、心持ち次第で豊かさはどこにでもあるという事が僕の最近の気づき。

でも、描くもの描けるものがあればどこでも出来る絵は、
ひとの持つ最高の能力で宝物、-ミニマルで最大の表現手段-。

今は、絵や空間を通して、ライフスタイルを少しでも楽しく豊かに
したいと取り組んでいます。

肩肘張らずに難しいこと考えずに、素直にアートと接して生活に取り組むと、
空間も変わる、自分の視界も変わる、色んな角度から見えて来て、
日常が楽しくなりますよ!

HP http://kuraokamikihito.jp/

ブログ http://kuraokamikihito.jp/diary 

経歴

1977年 東京生まれ 
学習院大学文学部心理学科卒業
卒業後、文化服装学院 文化ファッションビジネススクールにてファッションを学ぶ。

2001年よりISSEY MIYAKEの空間演出やスーパー歌舞伎の
衣裳デザインで知られる、空間演出家 毛利臣男氏の補佐として
アートディレクション・イベントプロデュースに携わる。
2005年~2007年までは、京都造形芸術大学 京都芸術劇場の
プロデューサーとしても様々な催しを手掛ける。

2008年より絵画・オブジェコスチューム制作、インスタレーションデザイン、
インテリア、 アートワーク、アートディレクション、空間演出と平面から空間、
デザインとアートを越境し活動中。
他、脇田美術館やスパイラルガーデンのグループ展にも参加しました。

クリエイター x ウッテリエ インタビュー

絵を描くとは、心をイノセントに写すこと

目をとじて、心に浮かんだ神さまを写し取る。

当時、ひと月に一度、「神さまを描く日」があった。テーマは「太陽の神」「実りの神」「祈り」「願い」「喜び」「悲しみ」など、神にちなんだワンワードが与えられる。心に浮かんだ神さまを、B5サイズないしA4サイズの紙に描く。ペンでもクレパスでも水彩でもかまわない。一心不乱に2時間描き続ける。空間演出家 毛利臣男氏の事務所の全員が体験する“感覚トレーニング”の光景である。

026-interview01.jpg 「何かを創るときは、相手の気持ちになって優しく、と指導されました」とアーティストの倉岡未來人(くらおか みきひと)さん。

【神さまを描く】

作品『kami11』には、もやもや考える人の頭の上で、やさしい顔をする“神さま”がいる。描かれた神さまたちには、微笑む神もいれば、怒った神もいる。神さま自身がもやもやしている時もあったかもしれない。

026-interview02.jpg なぜなら、神さまを想う人の心の状態で、神さまは姿を変えるから。人は不安定だし、エゴで自分中心な生き物。それを神さまはお見通しだ。あるがままに心に写ることを描いて、自分のエゴに気づきなさい、受け容れなさい、というのが毛利氏の御心でもあったのだ。

「毛利さんは絵の品評はされませんでしたね。ただ“いいねえ”とか言われるだけで」

スーパー歌舞伎の衣裳を創り、ISSEY MIYAKEの空間演出を手がけてきた毛利氏は、心の平静さを保つことのたいせつさと、相手の立場になって創る気持ちを植え付けようとした。祈ることは自己中心の意識を振り払うことだと言いつつ、実際、道祖神を拝む信心深い人である。

「6年ほど毛利さんの事務所で働いて、人に対して何ができるだろう?ということを考えるようになりました」

【やさしさ、祈り、イノセントな絵】

026-interview03.jpg そう語る倉岡さんの絵画やイラスト、手にして壁に掛ける人がなごみ、幸せになるモチーフ、タッチ、色彩に満ちあふれている。
作品『Bless』は、街を背景にして、飛び立つ鳥、自由に踊る人びと、心の中の人びと、見守る人びと、そして人に勇気を与え、毒気を振り払う角を持つユニコーンなど、“Bless/祈り”の要素に満ちている。いろいろな解釈を受け付ける一方で、色彩の流れとコントラストがビビッドなので、誰もが「飾っておきたいな」と思わせる情景が広がる。

作品『INNOCENT FACE 5』は不思議だ。一見、素描/ラフスケッチに見えるが、ずっと見ていると人間の奥行きを感じさせる。軽いタッチのポスター画と言えなくはないが、そう言い切ることができない。深みのある慈愛を感じる。イノセント(無垢)な存在感が、見る者の心に広がる傑作だ。

【ファッション、ビジネス、そして空間デザインへ】

026-interview04.jpg 「絵はどうやって描くのですか?」
「鮮度が落ちるから下書きはしないんです」

鮮度とは心に浮かんだモチーフ。もちろん“鳥にしようか” “エンジェルにしようか” “目にしようか”は考える。後は手元にある道具や色でささっと描いていく。そのときの心の状態を写すから、絵には怒っている線、笑っている線がある。その線を活かしたい。

こんな慈愛に満ちた作品を生み出すまでに、いくつかの出来事と出会いが重なった。大学では心理学を学んだが、その理由はもともとテニスが好きだったが、メンタル面が弱かったので選んだ。それは冗談半分だろうが、父が商業施設のデザインを手がける仕事に就いていたこともあり、心理学を専攻しつつ心はデザインに向かった。

026-interview05.jpg ファッションサークルに入り、ショーの企画から出品する服のデザイン、縫製、音楽や照明などの演出面までも手がけた。学生らしく、四角い“箱型の服”や、成長する植物をモチーフにした“着られない服”を作った。服の勉強を続けたくて文化服装学院 文化ファッションビジネススクールに進み、クリエイターコースでブランド構築や経営、そして空間づくりや舞台衣裳を学んだ。

その後毛利臣男氏の事務所に入ったのは、たまたま前のアシスタントが体をこわして空席があったからだ。学んできたことと幸運が重なったのである。

【花-Hana-】

毛利氏の事務所に勤める間に、転機を感じた仕事が2つある。ひとつは飾花パフォーマンス『花-Hana-』。

026-interview06.jpg Pic by 堀川高志
1987年の“鳥肌が立つ体験”伝説として語り継がれる、花師栗崎昇氏の青山スパイラルホールでのパフォーマンス。それを20年ぶりに再現したのがこの催しである。京都造形芸術大学の主催で、京都芸術劇場の監督を務める毛利氏が舞台監督、演出をになった。倉岡さんはこの花師と和太鼓とアーティストの競演の舞台にプロデューサーとして関わった。

最初は何もない暗転舞台に、花師が現れ、花が挿され、太鼓が響き、照明がぶつかり、アーティストが重なり合うことで生み出される、精神空間。“何もないところに世界を創る凄さ”を目の当たりにした。この体験から、シンプルに紙とペンで、白い何もない空間に、絵を描いていきたいと感じた。

【ATG Film Exhibition】

もうひとつは古くからの映画ファンには懐かしい響きのATG=アートシアター・ギルドの配給作品の上映会。『ATG Film Exhibition』と題して、寺山修司の『書を捨てよ町に出よう』、大島渚の『新宿泥棒日記』など4作品をトークショーとからめて京都芸術劇場で上映した。

振り返ればATGの歴史的価値とは、アート映画の全面的な支援であった。当時の映画人や文化人が、制作支援、上映支援、さらに作品ごとの雑誌の発行まで手がけたのだった。それはビジネスと良質なアート作品を結びつけ、多くのファンに届けることで、創り手も幸せになる映画を文化拠点とする活動であった。

026-interview07.jpg その歴史の風に打たれた倉岡さんもまた、自分のためだけということではなく、誰かのために創作する。“その人を幸せにしたい、幸せになってもらうために描きたい”と感じた。

倉岡デザインオフィス・2で、建築空間のアートとデザインの越境ディレクションを手がけつつ、絵を描き続けることが夢だと語る。モノのカタチの先入観にとらわれず、心が見ることを写し取るように描く。なぜなら白い空間(紙)には神が宿るから。

(uttelier go 2009.07.27 2400文字)

 

その他の作品

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3つの質問

クリエイターになるための最大の投資は?
たくさんの人に会い、いろんな経験をすること。今までの人生。 後は素材研究。
いつも美しいと感じる何かを探していること。
作品制作でこだわっていることは?
素直に紙と色に向かう。遊ぶ様に。
スランプになったときはどうする?
眺める、歩く、外に出る、自分の心をみつめ、ひたすら描く、作る。

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